【ねこまたぎ通信】

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 こんな国に誰がした、ってか?

世界稀な不平等国 世銀が対伯で報告喝破 状況永続に全ての要素

http://www.spshimbun.com.br/content.cfm?DA_N_ID=14&DO_N_ID=8445


世銀(米州開銀)は20日、ブラジルは世界でも稀な不平等な状況の渦に巻き込まれてしまった国である、と真に有難くない評定を下した。ラ米の中で社会的不平等のチャンピオンであるブラジルは今日、僅かにアフリカの4か国(ボツワナやナンビアなど)よりもましだという、最低国待遇である。おまけに、ブラジルはこの状況が永続するためのほぼ全ての要素を備えているというのだから、救いようがないと喝破しているに等しい。同報告でブラジルに対する表題には「何世代にも亘って続く不平等」と付けられており、単に最貧層の所得が保健や教育のサービス不足が並行して問題ということではなく、ブラジルには富裕層と貧困層が相互に影響を及ぼすメカニズムが存在しないためだ、とこれ以上厳しいご託宣はあるまいと思われる表現である。
世銀はカルドーゾ政権が採用した家族補助計画(ボルサ・ファミリア)、それを拡大継承したルーラ政権で過去12年間に進展がみられるが、同政策が状況を変換するには全く不十分だとし、肌色や人種、社会水準とは関係なく、全てが平等だと呼ぶチャンスは公平にあるとはみなしている。
だが、「不平等の罠」は、政治・経済界のエリートが権力の座に永住し、金融、立法上のメカニズムを自分達を利するよう好都合に保っているために起っているとする。
その最も典型的な例が立法や司法府が自分達の給料を引き上げたり、その他社会とは比べものにならないほどの年金の受取をカットしない、といったことなどである。
この他にも、エリートの政治家と企業家の子供達同士の結婚が常時であることや、富裕層と貧困層に同条件での金融措置不在といったことも挙げられる。 融資の不平等はブラジルのもう一つの問題点で、先進資本主義の観点で欠乏している。貧乏人が素晴らしいアイデアを持っていても裕福な者と同条件で融資は受けられない。
同報告書を提出した世銀のボルギノン首席エコノミストは、世銀は開発の2本柱として投資の好環境、最貧層に対する社会経済力を付けることだとし、これが備われば成長と冨の分配が進むとする。 この報告書の前週に同銀は、ブラジルは不平等のほかに、世界の商取引での簡易性ランキングで155か国中119位と位置付けている。
今回の報告書作成に参加したブラジル人エコノミスト、フランシスコ・フェレイラ氏は綺麗に社会層が切断された状況とブラジルを比肩して「国民に課税し富裕者だけに冨を分配するには都合が良いが、最も必要とする最貧層への分配を忘れている。例えば、裕福な家庭の子女は私立学校に入り、公立大学を卒業させ、貧困層の公立での学業支援を怠っている」と韓国の教育大衆化政策と対照的だとしている。
これらの問題点の他に、ブラジルはGDPの36%という世界一の税負担が阻害していることも挙げ、メキシコの12%と比較して最貧層の税負担軽減の余地を指摘している。