　仁義なき戦い - 【ねこまたぎ通信】

国を組織に喩えてみると，美しい国美国はいわば広域暴力団であり，世界中には暴力団まがいの国が数多あって，広域暴力団美国組はこれらをなんとか傘下におさめようとしているわけである．もともと武闘派のこの暴力団は，仁義や義理とか任侠道というものがまったくなく，素人衆には絶対に手を出さないという不文律を破って素人だろうが誰だろうが文句を言う奴は片っ端からなぎ倒してきたという過去がある．それどころか，最近では何もしてない素人衆に対しても何かといちゃもんつけて金をせびり取るガキの強請たかりも平気でやっている．昔は美国組に楯突いてきたわがジャップ組は今では舎弟として傘下におさめられており，盃を頂戴してからというものなかなかうだつが上がらないままやってきたが，大親分に重用してもらうために先鋒を切って飛び出す武闘派に変貌しようとしているのが現状である．これまで，大親分に気に入られるために一生懸命頑張ってしのぎを削ってきたわけであるが，お前さん，いざ出入りとなった時にゃびくびく後ろで震えてばかりいるじゃねーか，一度でも先頭に立って相手の命（たま）を取ってきたことがあるかい，稼ぎは良いが，お前さん，それじゃあ，幹部として引き上げてやるわけにゃーいかねーな，一度ムショでくさい飯食ってお勤めしてこねーと話になんねえやな，え？やる気あるのかい？なんて云われて，そこそこの地位までは頑張ってきたものの，このままじゃあ何時まで経っても小さなシマでしのぎを削るしがない弱小組で終わってしまう，そこで，おーし，やってやろうじゃないか，と浅はかにも鉄砲玉に志願してしまった．そこはそれ，親分も子分も納得づくなら致し方ないところもあるが，子分のなかからは不平不満も噴き出してきている．仕方ないと云うことで幹部の刷新を図ろうとした壺三親分であったが，先代のあとを運良く引き継いできたものの，もともと相手の目を見て話すら出来ない小心者の種なし西瓜，口先だけで実行力がなく，虚言癖があって，捏造，変造，擬装は得意中の得意，行き当たりばったりで計画性がなく，先代の財産を食いつぶす放蕩息子宜しく，そのくせプライドだけは高く人の話も聞かずに手前勝手な理屈で物事を決めては失敗を繰り返す，少しおつむも弱いので人の話が理解できないし，ちょっと突っ込まれると訳が判らず突然怒り出す，いくら暴力団とはいえ，これでは子分たちはついてこない，最近めきめきと頭角を現し，子分連中にも信頼の厚い幹部組員がその地位を脅かそうとしているため，ますますやけくそで突っ走りそうで危なっかしいこの頃の仁義なき戦いである．