【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 今更であるが日本沈没など

ゆうべWOWOWでやっていたので,リメイク版を遅ればせながら観ました.
いやー,これほどまでに酷い映画だとは思ってもみませんでした.日本の映画はどうなってんだ.
もう,深読みする隙がないほど酷い.役者は学芸会だし,脚本も演出も編集も散漫で凡庸だし,特撮の迫力も前作に遙かに及ばないほど陳腐だった.冒頭で柴咲コオがヘリコプターの縄ばしごにぶら下がって間一髪で少女を救出するシーンを見てやばいなと思ったんだ.(笑) 剛君とのラブシーンでも極限状況の中で汗みどろになって愛欲を貪り合う男女という場面が欲しかったよな.いやあ,潔癖性のヒーロー映画だったんですね.
人間の機微が描けていないので,お涙頂戴シーンも説得力がない.ま,映画を撮る前に少し古典でも観て勉強することだな.金をどぶに捨てるとは,まさにこのことだ.SFなのに知的楽しみはおいてけぼりだし,粗が多すぎてエンタテイメントにすらなってない.N2爆弾*1なんてエヴァが伏線かよ._| ̄|○ガクッ
何よりも酷いのは,制作者が原作を全く理解していないことです.ちゅーか,意図的にテーマを変えてアイデアだけ頂きだとしたら,逝ってよしです.別の商標登録をしてB級らしく「頂きました」と宣言するべきだ.
そういう意味では「日本沈没」でしたが.藁


最近観た映画では,っていうか,これも今更なんですが,『ロード・オブ・ザ・リング』三部作は面白かったー! そのうち観よう観ようと思いつつ録りためておいたのだけど,これもWOWOWで三部作一気に放映というので観てしまいました.
物語の核となる「指輪」は,「♪良いも悪いもリモコン次第」の鉄人と違って,邪悪なものと呼応しあい,善良なるものも闇に取り込んでしまう力を持っている,そして,この指輪を破壊するための使命を背負うのは,体も小さく善良で物語の舞台である「中つ国」の中で最も力とは縁のないホビット族であって勇猛果敢な勇者や魔法使いではありません.強大な力を持つ邪悪に打ち勝つものは,より強い力ではなく最も善良な心を持つものであるという設定だけでこの作品は成功していますね.
「力」は「力」であることが邪悪なのです.
私は「剣と魔法」のファンタジーはあまり好きではないのですが,これは『スターウォーズ』と同様の神話的構造があって,どんどん深読みできるので本当にお勧めです.


日本沈没』も三部作くらいにして,たっぷり時間をかけて作ればいいのに.(小説の第二部は終わっているので映画化しなくても良いです.)


よろ↓