コートジボワールで政府軍が仏軍と衝突 仏軍９人死亡

　西アフリカのコートジボワールで６日、政府軍が北部ブアケ付近のフランス軍駐留地などを空爆し、ＡＦＰ通信によると仏軍兵士９人と米国民間人１人が死亡、約３０人が負傷した。仏軍はシラク仏大統領の命令を受けて政府軍基地に反撃し、戦闘機など少なくとも５機を破壊した。最大都市アビジャンの国際空港では仏軍と政府軍が交戦し、双方にけが人が出た。

　コートジボワール議会のクリバリ議長は７日、仏公共ラジオに対し、国際空港での戦闘でコートジボワール人約３０人が死亡、１００人が負傷したと述べた。仏軍報道官はこの情報を否定した。

　ＡＦＰ通信によると、シラク大統領がコートジボワール政府軍機の破壊を命じ、仏軍は首都ヤムスクロの政府軍基地を攻撃。戦闘機２機を爆破し、軍用ヘリの少なくとも３機を破壊した。仏軍は、政府軍と反政府勢力の緊張状態が続く同国に、国連平和維持部隊（約６０００人）の支援などのため約４０００人を駐留させているが、さらに３００人の増派を決めた。

　一方、仏軍の反撃を受けて、アビジャンでは市民がフランス人学校に放火するなど激しい抗議行動を起こした。

　コートジボワールは０２年に複数の反政府勢力が蜂起して内戦に突入。昨年５月に停戦合意が成立した後も、北部地域は反政府勢力が支配している。反政府側が先月半ばの武装解除期限を守らなかったのに対し、政府軍も今月４日、停戦合意を破ってブアケの反政府勢力地域を空爆し、緊張が高まっていた。

　バグボ大統領の支持者の間では、和平を仲介したフランスが反政府勢力寄りだとの疑念と反感が強まっていた。

(11/07 19:29)
http://www.asahi.com/international/update/1107/004.html