レバノン侵攻などが背景 核開発暴露の技師会見
【ロンドン30日AP=共同】イスラエルの核開発を英紙に暴露、国家反逆罪などで収監され、4月に出所したイスラエル人技師、モルデハイ・バヌヌ氏は30日放映の英BBC放送との会見で、暴露を決断した背景にイスラエルのレバノン侵攻やチェルノブイリ原発事故などがあったことを明らかにした。
1982年のレバノン侵攻についてバヌヌ氏は「戦争ではなく、パレスチナ人とレバノンに対する急襲だった」として、イスラエルのこうした行為が秘密核開発を世界に伝える動機になったと説明。
また、86年4月のチェルノブイリ原発事故の放射能汚染に対する恐怖にも影響を受けたとも述べた。
バヌヌ氏は反逆者と非難されたことに「強い失望と怒りを覚える」と述べる一方、「(暴露したという)自らの行為を後悔していない」と言明した。
(共同通信社)