イラン国会、相続権で男女平等を決議

　【カイロ11日鈴木眞吉】ロンドン発行の汎アラブ紙アッシャルクアルアウサトが十一日、報じたところによると、イラン国会は十日、相続権における男女の権利を平等にする法案を可決した。
　イスラム法（シャリア)では、遺産相続についての女性の権利は男性の半分とされており、改正によって、男女の権利は完全に平等になる。

　例えば夫が死亡した際、妻は子供も親戚もいなければ、シャリアでは女性は遺産総額の半分を相続するとされ、残りの半分は国家に収めることになっていたが、今回の改正で、女性は、妻を失った際相続する男性の権利と同様、全額を相続し、国家に納める必要が無くなるという。その他、子供がいる場合や親戚がいる場合の相続などを含め、あらゆる面で男女に平等の権利付与するというもの。

　イスラム教保守派の牙城・護憲評議会が同決議を承認したのかどうかを含めた詳細は報じられていない。

2004/5/11 22:51