ペルー大統領がメルコスル参加用意を表明

　【サンパウロ15日綾村悟】政府系ブラジル通信が十四日報じた内容によると、ブラジルを公式訪問しているペルーのトレド大統領は十一日、ペルーがブラジルやアルゼンチンなど南米六カ国で構成するメルコスル（南米南部共同市場）に、今年六月のルラ大統領（ブラジル）ペルー訪問に合わせて参加する用意があることを明らかにした。
　現在、米州各国は米国が主導となり二〇〇五年の米州自由貿易圏（ＦＴＡＡ）誕生を目指しているが、ブラジルのルラ大統領は、メルコスルの拡大と強化を通じて米州統合に向けて米国に対する南米各国の立場を強めようとしている。アンデス共同体（コロンビア、ペルーなど五カ国で構成される地域貿易協定）のメンバーでもあるペルーがメルコスルに加わることで、ＦＴＡＡ構想実現に向けた域内の政治的な動きも活発化しそうだ。