キューバ政府のハイジャック犯銃殺を非難−メキシコ

　【サンパウロ15日綾村悟】メキシコからの報道によると、同国政府は十四日、米国亡命を目的に小型フェリーをハイジャックした犯人グループの主犯格三人を、キューバ政府が今月十一日に銃殺刑に処したことを非難する声明を出した。ハイジャック事件は今月二日に発生、犯人グループ八人は人質五十人と共にハバナ沖で船内に立てこもったがキューバ治安当局の強襲により事件は三日に解決していた。
　事件から一週間という異例のスピードでの死刑判決と執行には、各国政府や人権団体などからも同国の対応を批判する声が相次いでおり、欧州連合（ＥＵ）は十四日、キューバ政府を強く非難する声明を打ち出している。

　また、国連本部のあるジュネーブでは十五日（現地時間）、国連人権委員会がキューバ政府に対して非難決議を出すかどうか投票が行われる予定だ。メキシコ政府は毎年、キューバに対する人権委員会での投票を棄権している。